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2023.11.20 沖縄情報

首里の泡盛蔵を巡るパート3:識名酒造

沖縄には、首里三箇と呼ばれる泡盛製造を許された地域がありました。
戦前には数百ともいわれる酒造所がありましたが、戦争で壊滅的となり工場移転や廃業を余儀なくさ
れています。しかし、今でも﨑山町の瑞泉酒造、かつては鳥堀町で創業し現在は末吉町(首里エリ
ア)にある瑞穂酒造、赤田町の識名酒造がその名残を残しています。
今日は、そんな3つの酒造所のひとつ、識名酒造を紹介したいと思います。

那覇ビーチサイドホテルがご案内する泡盛蔵をお楽しみください!
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目次
1.沖縄のお酒「泡盛」とは?
2.泡盛作りが許されていた地域「首里三箇」とは?
3.識名酒造の工場見学へ行こう!
4.識名酒造おすすめのお酒
マップはコチラ
https://00m.in/CDzqr
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1.沖縄のお酒「泡盛」とは? 

泡盛とは、一部の銘柄を除き、タイ米を原料にしたお酒です。この製法は現在のタイにあた
るシャムから琉球に伝来したと言われ、琉球王府の管理下のもと焼酎職とよばれる職人に
よって作られていました。
泡盛のアルコール度数は一般的には30度前後。3年以上熟成させた「古酒」も味わいが変わ
り人気があります。
日本の税法上では焼酎と同じジャンルに区分されますが、「お米を原料に使用する」「麹菌
は黒麹菌を使う」「仕込みは一度だけ、全麹仕込み」「単式蒸留機で蒸留する」という泡盛
ならではの製造工程があります。

2.泡盛作りが許されていた地域「首里三箇」とは?

歴史ある泡盛ですが、前述したように琉球王国時代の泡盛づくりは王府の命をうけ「首里三
箇」と呼ばれた崎山、赤田、鳥堀の三つの村に限られていました。当時の首里三箇には30から40
もの蔵元があったといわれています。
首里で泡盛がつくられていたのは王府の近くで管理がしやすかったことと、お酒作りに欠か
せない湧水が豊富だったという理由から。
厳しい管理下での泡盛製造も琉球王国から沖縄県となり、その管理が解かれると民間に広ま
り、沖縄県民の身近なお酒となりました。
今では、﨑山町の瑞泉酒造、かつては鳥堀町で創業し現在は末吉町(首里エリア)にある瑞穂酒造、赤田町の識名酒造が営業しています。

3.識名酒造の工場見学へ行こう!

今回紹介するのは首里三箇の1つである赤田町で大正7年から続く「識名酒造」さん。
創業以来製法をほとんど変えず、「古風味豊かな」泡盛を作り続けられています。
沖縄県内で現存する最古の古酒が保存されていることでも有名で、戦後は計り売りでの販売が主流だ
った泡盛を、瓶に詰め販売しはじめたという歴史からも、琉球泡盛を語る際にははずせない酒造所です。

赤田町にある識名酒造さんの工場は、首里特有の細い路地を進んだ住宅地の中にあります。
外壁に書かれた識名酒造さんの代表銘柄「時雨(しぐれ)」のロゴが目印です。豊かな味わいが根強
い人気の「時雨」は、地元でもファンが多く、工場まで直接商品を買いにくる方も多いんだとか。

こちらの工場では、商品の購入の他にも事前に予約をすると工場見学に参加できるということで、お
邪魔してきました!
工場見学は2〜3名までの少人数での参加を受け付けており、少人数だからこその距離感で泡盛の製
造過程を間近で見ることができます。

早速工場長に案内いただき、工場見学をスタート!
まずはこちらの蒸米機に泡盛の原料となる米を入れ、洗米・浸漬・蒸し・黒麹菌の種付けまでを行い
ます。この日はこの工程は既に完了してピカピカの状態でしたが、実際に回して見せてくださいまし
た。この蒸米機に約750kgものお米が入るというから驚きです。

少し話がそれますが、この工場の天井をご覧ください!
この黒さは黒麹菌なんだそうです!これが泡盛の原料と思うと不思議な感じがします。

さて、話を戻しまして、先程の蒸米機で黒麹菌を混ぜた米を米麹にするために、ここにひろげて2日
間寝かせます。

その後2日間寝かせてできた米麹と水、酵母をタンクにうつしアルコール発酵させていきます。この
タンクが並ぶ場所に移動すると一気に泡盛の甘い香りを強く感じます。
発酵させている途中のタンクの中を実際に見せていただくと、プクプクと下から泡が上がってくる様
子が!これが「お酒が生きている!」ということでしょうか。初めてみたので感動してしまいました。

タンクで約2週間ほど発酵させ、熟成したもろみをこの「蒸溜タンク」にうつし、琉球泡盛の特徴の
一つ「単式蒸留」を行なって美味しい識名酒造さんの泡盛が完成します。

工場見学の最後は、楽しみにしていた試飲!
飲みなれた「時雨」の味も、実際に見学したあとだとさらに美味しく感じます。
試飲をしながら、泡盛の度数の違いは、加水することで調整しているんだよと教えてくださいまし
た。恥ずかしながら知らなかったので、泡盛知識をまた一つ増やすことができました!

そして工場でしか味わえない古酒も!
実際に識名酒造さんで製造過程を拝見して、昔ながらの工程で泡盛を守り抜いてきた職人さんの技
と、シンプルな過程だからこそのこだわりを感じることができました。
泡盛がお好きな方はこだわりと歴史を感じに識名酒造さんへ実際に足を運んでみてください。

4.識名酒造おすすめのお酒

識名酒造さんの

『時雨』(30度/720ml)

まずは定番の「時雨」。
口当たりがやわらかく、余韻もしっかり楽しめる。毎日の晩酌にもぴったりです。

時雨熟成7年古酒(42度/720ml)

新酒を味わった後は、古酒も飲み比べてみてはいかがでしょうか。
7年寝かせた泡盛の香りの豊かさと、甘味の違いを是非お楽しみください。
パッケージも沖縄を感じる華やかさなので、お土産や贈答用にもお勧めです。

いかがでしたでしょうか?
地元の酒造所で沖縄の歴史と文化を感じに是非足をお運びください!

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識名酒造
住所:沖縄県那覇市首里赤田町2丁目48
電話:098-884-5451
HP:http://www.shikinashuzo.com/
※工場の規模、スタッフ数の都合などにより、大人数でのご案内はお受けできないため
工場見学は、少人数(2~3人)でお申し込みください。
また、工場へお越しの際には、事前にお問合せください。

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